Elektron Tonverk OS 1.4.0 リリース
Elektron Tonverk の OS 1.4.0 がリリースされました。今回のアップデートでは、待望の Overbridge マルチトラック・ストリーミングに対応。さらに、モジュレーション・ソースへの Velocity / Key Tracking の追加、半音単位のパターン・トランスポーズ、FX の順序入れ替え、パラメーターページのリロードなど、多数の新機能と改善・修正が加えられています。
Overbridge マルチストリーミング
Tonverk 向け Overbridge の最初のリリースとして、ストリーミング機能が利用可能になりました。各トラックを個別にコンピューターへストリーミングでき、録音・ミックス・その後の制作を柔軟に行えます。
なお、今回のリリースは DAW との完全な統合ではなく、あくまで Tonverk における Overbridge 対応の第一段階という位置づけです。Elektron 社は統合機能の開発とレイテンシーの改善を継続しながら、まずは現時点で使える機能を提供する形としています。
Velocity / Key Tracking モジュレーション
モジュレーション・ソースに Velocity と Key Tracking が追加されました。どちらも最大4つのデスティネーションを割り当てることができ、演奏そのものでリアルタイムにサウンドを変化させられます。
- Velocity Mod:演奏したベロシティの値に応じてパラメーターが変化します。ノートごとに表情や動きが加わり、よりダイナミックなレスポンスが得られます。
- Key Tracking:鍵盤上のどの位置を弾いたかに応じてパラメーターが変化します。高音域と低音域で異なる響き方を作れるため、鍵盤全体で音色を変化させる表現が可能になります。
半音単位のパターン・トランスポーズ
ショートカット([PTN] + [+]/[−])で、パターン内のすべてのノートを半音単位で上下にトランスポーズできます。元のノートデータを書き換えることなく、別のキーやハーモニーのアイデアを素早く試せます。
FX の順序入れ替え
Audio トラックと Bus トラックで、FX1 と FX2 の順序を簡単に入れ替えられるようになりました(TRACK SETUP メニューの FX ページで設定)。エフェクトチェインを組み直すことなく、順序の違いによるサウンドの変化を試せます。
パラメーターページのリロード
[PARAMETER PAGE] + [NO] で、現在のパラメーターページを記憶された状態から呼び戻せるようになりました。他のパラメーターページに影響を与えることなく、そのページだけを自由に触って元に戻せるため、思い切った実験がしやすくなります。
OS 1.4.0 のおもな変更点
- Overbridge のマルチチャンネル USB オーディオ・ストリーミングに対応
- モジュレーション・ソースに Velocity と Key Tracking を追加(それぞれ最大4パラメーターをモジュレーション可能)
- パターンを半音単位でトランスポーズ可能に([PTN] + [+]/[−])
- AUDIO ROUTING メニューに PRE/POST FADER 設定を追加
- 現在のパターンから移動せずに、パターンのコピー / ペースト / クリアが可能に(パターン選択ビューで操作)
- Presets メニューにフィルターと検索機能を追加
- Audio / Bus トラックで FX1 と FX2 のスロット順を入れ替え可能に
- 各トラックの MIDI チャンネルを自由に選択可能に
- [PARAMETER PAGE] + [NO] でパラメーターページを記憶状態から呼び戻し可能に
- モジュレーション・マクロページの設定をクリアできるように
- Recorder の入力ソースとして Send FX トラックを追加
- パフォーマンス、安定性、UI 全般の改善
このほか、MIDI プログラムチェンジ受信時の動作、Wavefinder / Grainer マシン関連の挙動、サンプルやプリセットの保存に関する不具合など、多数のバグ修正が含まれています。修正項目の全リストは公式のリリースノートをご確認ください。
アップデート手順
アップデートの前に、念のため大切なプロジェクトやサンプルのバックアップを取っておくことをおすすめします。
- Elektron 公式サイトから OS ファイルをダウンロードします。
- ダウンロードしたファイルを解凍し、.swu 形式の OS ファイルを取り出します。
- USB ケーブルで、Tonverk の USB 1 端子とコンピューターを接続します。
- 本体で SETTINGS > USB DISK MODE を選び、[YES] を押します。表示されるポップアップでも [YES] を押します(再生は停止します)。
- コンピューター上に Tonverk の SD カードが USB デバイスとして表示されます。これを開きます。
- .swu ファイルを SD カードのルート(一番上の階層/フォルダの中ではない場所)にコピーします。
- Tonverk をコンピューターから安全に取り外し、本体で [NO] を押して USB DISK MODE を終了します。
- SETTINGS > SYSTEM > OS UPGRADE を選んで [YES] を押します。新しい OS ファイルが検出されたら、再度 [YES] でアップデートを開始します。
- アップデートが完了すると Tonverk は自動的に再起動します。アップデート中は絶対に電源を切らないでください。
スマートフォンやタブレットを使って SD カードに OS ファイルを転送することもできます。なお、OS のダウングレードはサポートされておらず、実行する場合は自己責任となります(ユーザーコンテンツが失われる可能性があります)。